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読了

2009年07月24日 21:54

最近の読了記録
24)「神去なあなあ日常」 三浦しをん著/徳間書店


林業がでてくるのって珍しいなあと思って読んでみました。
高校卒業と同時に三重県の山奥に就職した主人公・勇気。
山仕事は大変だしダニも出るし、先輩はマイペースだし……。
都市部の人間から見たらかなりでかいカルチャーショックになりそうな場所が舞台なのですが、そこは神去(かむさり)地区の方言で「なあなあ(ゆっくり行こう)」ばりに順応できてる勇気もすごいと思う。
全体的に横浜育ちの勇気の衝撃度やがんばり具合や、村の人にもなじんでゆく様子が愛情深くつづられていて好感が持てました。

ただ、物語の秘密の部分が終盤になって明らかになるんですが、わたしは「なあんだ」とちょっと拍子抜けしました。
それにやっぱり新参者の勇気には危険すぎる行事で、ストーリー自体にちょっと無理がある気がします。
三浦さんの書き方なのか以前読んだ『ロマンス小説の七日間』でも同じように感じたけど、出てくるキャラクターが生き生きとしている分、強引な展開だともったいない。
直紀のキャラクターもよくわからずじまいでした。
ストーリーのたたみ方はもう一考してほしかったと思います。

25)「ベイジン(上)」 真山 仁著/東洋経済新報社
26)「ベイジン(下)」 真山 仁著/東洋経済新報社


2008年のオリンピック開幕と同時に、世界最大規模の原発が北京での運転開始を予定していた。
日中の関係者が、時に協力しあい時にメンツにしがみつきながら苦楽をともにしてゆくが、それは世界的クライシスの始まりだった。

……なんか、なんかこれだけスケールの大きな話なのにラストが「えっ、ここで終わり?!」と思ってしまったのはわたしだけ?
要人たちの、タヌキもびっくりの化かしあいとか汚職合戦の描写はすさまじいものがあります。
あと、日本人の潔癖なまでの仕事の細かさとか……個人的にはそういう習性みたいなのは好きじゃないんだけど、原発となると話は別。
それでも、日本でだって過去に原発の事故は起きてるっていうことが怖いです。
(ドン)と田嶋が意見をぶつけあったり、あーだこーだしてる描写はすごーく詳細なので、ぜひともこのあとが見たいなあ。
朱さんのマーボー豆腐、食べられたんでしょうか?
ぜったい食べててほしいな!(そして美味そう・笑)




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