2008年12月02日 11:15
最近の読了記録
41)「天使の囀り」 貴志祐介著/角川ホラー文庫
読み終わって強く思った一言――怖い。
序盤はなんとなく、アマゾンという秘境に存在する麻薬の話かなと思ってたのですが、
線虫ときたか!って感じで、すげー気持ち悪い展開の話ですねコレ。
あと、貴志さんの他の作品にも見え隠れする「八本足のS」がこの話でも出ていて、
それが気持ち悪いのなんのって(号泣)。
……でも結末を知らずにいるのはもっと気持ち悪いので、読了しましたが。
わたしは今まで、地球上でもっとも頑固なものってウィルスじゃないかと考えていたんだけれど、
この話を読んだあとは線虫かも、と考え直しました。
どこまでいっても保身ばかりで問題山積でも他人事みたいな某省の描写は、
最近では現実のほうが確実にひどくなってますね。
ペットにするなら、霊長類とはなるべく遠いところにある動物のほうが安全だなと思いました。
42)「女たちのジハード」 篠田節子著/集英社文庫
この人の書く女性はすごく現実味があると思う。
損保会社に勤める4人の女性の生きざまというか、人生の落とし場所を探す話。
男性に依存する者、人生設計の青写真ばかりにこだわる者、キャリアを模索する者、自分の城を手に入れた者。
特に沙織が「英語で食べていきたい」と考えて以降の展開はとても興味深く読んだ。
英語ってたしかに職業じゃなくて、ツールだよね。
それを使ってなにをしたいか、そっちのほうがずっと大事。
でもリーガル翻訳を3日で16枚は初心者にできる仕事じゃないよなあ。
訳語のリストとか作ってあるのが普通だし、それを考えると沙織はもう少しがんばれば、という気がした。
結局留学してちがう方向を目指すけど、留学生の描写もなかなかリアル。
最終目標や専門分野の定まっている人ほど、留学で成功している気がした。
すぱっと幸せになれる者なんて一人もいなくて、だからこそこういう女性たちが
好むと好まざるとにかかわらず、オーロラのように変化する社会を形作っているんだろうなあと思わされる。
女性には妊娠・出産というタイムリミットがある。
それは産むか産まないかじゃなくて、人生のどんなステージにいても
「早く望む方向にいけよ」という信号になってDNAに染みついている気がしてならない。
41)「天使の囀り」 貴志祐介著/角川ホラー文庫
読み終わって強く思った一言――怖い。
序盤はなんとなく、アマゾンという秘境に存在する麻薬の話かなと思ってたのですが、
線虫ときたか!って感じで、すげー気持ち悪い展開の話ですねコレ。
あと、貴志さんの他の作品にも見え隠れする「八本足のS」がこの話でも出ていて、
それが気持ち悪いのなんのって(号泣)。
……でも結末を知らずにいるのはもっと気持ち悪いので、読了しましたが。
わたしは今まで、地球上でもっとも頑固なものってウィルスじゃないかと考えていたんだけれど、
この話を読んだあとは線虫かも、と考え直しました。
どこまでいっても保身ばかりで問題山積でも他人事みたいな某省の描写は、
最近では現実のほうが確実にひどくなってますね。
ペットにするなら、霊長類とはなるべく遠いところにある動物のほうが安全だなと思いました。
42)「女たちのジハード」 篠田節子著/集英社文庫
この人の書く女性はすごく現実味があると思う。
損保会社に勤める4人の女性の生きざまというか、人生の落とし場所を探す話。
男性に依存する者、人生設計の青写真ばかりにこだわる者、キャリアを模索する者、自分の城を手に入れた者。
特に沙織が「英語で食べていきたい」と考えて以降の展開はとても興味深く読んだ。
英語ってたしかに職業じゃなくて、ツールだよね。
それを使ってなにをしたいか、そっちのほうがずっと大事。
でもリーガル翻訳を3日で16枚は初心者にできる仕事じゃないよなあ。
訳語のリストとか作ってあるのが普通だし、それを考えると沙織はもう少しがんばれば、という気がした。
結局留学してちがう方向を目指すけど、留学生の描写もなかなかリアル。
最終目標や専門分野の定まっている人ほど、留学で成功している気がした。
すぱっと幸せになれる者なんて一人もいなくて、だからこそこういう女性たちが
好むと好まざるとにかかわらず、オーロラのように変化する社会を形作っているんだろうなあと思わされる。
女性には妊娠・出産というタイムリミットがある。
それは産むか産まないかじゃなくて、人生のどんなステージにいても
「早く望む方向にいけよ」という信号になってDNAに染みついている気がしてならない。
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