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田口・白鳥コンビふたたび!

2008年10月08日 14:07

最近の読了記録
29)「ナイチンゲールの沈黙(上)」 海堂尊著/宝島社
30)「ナイチンゲールの沈黙(下)」 海堂尊著/宝島社


小児科病棟に舞台を移した『チーム・バチスタの栄光』の続編。
この作者の特徴なのか、やはり序盤はとっつきにくい。
新キャラの看護師たちばかりにスポットライトが当たってるような気がして、
早くグッチー&トリー(笑)コンビが見たい者としてはもどかしかった。
どうして白鳥は第二部からしか登場しないんだろう……ま、コトがおきて出動がかかるのがそこらへんからなのだが。

今回はとにかく新キャラの登場が多い。
小夜と翔子、猫田などの看護師群と、加納・玉村両刑事。
ドア・トゥ・ヘブンに入れられた冴子と小児病棟の患者たち。
これらの登場人物が、時にひとつの部屋で行動を起こしているのにごちゃごちゃしていないのは
きちんと書き分けがついているからだろう。
しかし田口先生、警視庁と『警・察・庁』のちがいも知らなかったのか……。

音楽や映像を文章で現すのはむずかしい。
小夜や冴子の歌がどんな映像を持っているのか、わたしには終盤になるまでイマイチ伝わってこなかった。
前作もそうだったけど、この作者の表記は全体的に漢字が多くて固いのだ。
もうすこし読みひらいてくれないと、ページによってはまるで論文のような印象を受ける。
キャラクターの造形や小道具の世界観みたいなところはとてもおもしろく、
子供番組にあるまじき酒びたりのヒーロー『ハイパーマン・バッカス』に笑わせてもらった。
……わたしもシトロン星人よりバッカスのほうが好きだなぁ(笑)。

今回のストーリーでキーワードにもなっている「共感覚」。
数字や文字に色がついて見えたり痛みに映像がついたり、ふたつの感覚が同時にあらわれることらしい。
はじめて知ったけれど、人間の能力ってほんとうに興味深いなと思った。
もしこういう能力を後天的に手に入れたなら、維持していく努力はきっと
アスリートがトレーニングをしたり、翻訳者が毎日読んだり書いたりするのと似ているんだろうな。

いまはとにかくバチスタのドラマが観たい!
あの茫洋とした田口を伊藤淳史くんがどう演じてくれるのか、
白鳥は仲村トオル氏ではちょっとかっこよすぎじゃないのか、とかいろいろ考えて楽しんでいるところ。
ドラマといえば先週はじまった『夢をかなえるゾウ』、啓蒙書?をどうやってドラマに?!
と思っていたけど、ガネーシャの胡散臭さと言ってることの真っ当さが奇妙なテイストに仕上がっていておもしろかったです(笑)。
水川さんがどんなふうに夢をかなえてゆくのかとても楽しみ。




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