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読了

2010年03月24日 16:04

コメントありがとうございます。
感想をいただいたときは一気に気持ちが上がるのが自分でもよくわかります(笑)。
読んでくださってるんだなあ、と思うとお言葉が身にしみます。

最近の読了記録
(11)「桐島、部活やめるってよ」 朝井リョウ著/集英社


新聞か何かで紹介されているのを見たとき、タイトルのインパクトが大きくてどうしても忘れられず、けっきょく読んでみました(笑)。
タイトルになった桐島はいっこも出て来ず、ほかの誰かの視点をとおして短編連作で描写されるというニクイ技法が使われています。
べつの人物をとおして描写されるほうが、読者としては客観的に見られておもしろい。

高校生活が舞台の小説なんてふだんあまり読まないせいか、この本が自分の高校生活とかけ離れているせいか、あっさりとした目で読めました。
……「上」とか「下」とか「最上」とか、いまの17歳ってこんなに自分の立ち位置わかってるものなのかな?
そもそも立ち位置って決めないといけないものなのかな?
だとしたらすごーく面倒そうっていうか、生きづらいだろうなあ。

やりたいことがわかっている映画部のふたりがいちばんまぶしかった。
前田本人の話はふんふんと思いながら読んだけど、ラストの菊池の目をとおして見た映画部にすごく共感しました。
菊池も沙奈も薄っぺらくてしょーもないんだけど。
そんな中でただひとり、実果の背負っているものが大きくて、きっとおとなだってほとんどのひとが苦労するだろうに、ちゃんと実果なりにしょって立っているところが偉いなと思いました。
考えたり悩んだりするのって、つらいし面倒だしもうやめたいと思うときも多いだろうけど、そうしないと前へ進めないというメッセージなのかも。
桐島視点の話も読んでみたい。




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